2007年09月26日

ママさんリレーエッセイ vol.2

ママさんリレーエッセイ vol.2

スナックプリムローズ
   我謝 いつ子ママ


「お客様の名前と顔は忘れません」




 いつ子ママは栃木県出身。ハイサイ通りに店を構えて十七年、
今では地元の人間よりも流ちょうにウチナーグチを操る
明るく素敵なママだ。

 ママが沖縄に来たのは、昭和五十一年、
沖縄の男性と東京で知り合い結婚しての来沖だった。
その後子どもも三人生まれたが離婚。
栃木に帰ることも考えたが子どもたちはここで生まれ育ったので
環境を変えさせたくないと昼も夜も働き、女手一つで育てあげた。
「初めてこの世界に飛び込んだのが三十七歳の時。
四年間従業員として働いた間に友達もでき、
たくさんの応援を受けて自分で店をやってみようと決意しました。」と
開店のいきさつを話してくれた。

 店をオープンさせてわずか半年、中の町に突如嵐が吹き荒れる。
暴力団の抗争が勃発したのだ。
ママの店が入ったビルからも次々と店が撤退、
なんとプリムローズ以外のテナントが
全部泡瀬や他の地域に移ってしまったのだ。
その時期はお客様も激減した。

 しかしママは地元を知らない者の強さで
「中の町ってもともとこんな町なんだろう」と気楽に考え店を継続させた。
常連のお客様たちもそんなママを支え続けた。
「知らなかったことが幸いしたんですね。
おかげで今でも続けることができています」と明るく笑った。

 誰よりもお客様に支えられていることを実感しているママが
大切にしているモットーはお客様には本音で誠実に接すること。
「店の子にもこれだけは厳しく言っています。
出来もしない約束は軽々しくしてはいけない。
本音で誠実にお客様とはつきあうこと。
お客様を裏切ったら次は来てもらえない。
人として守るべき大切なルールです。」
ママのこの凛とした人柄が多くの人をひきつけている。

 更にママには驚くべき特技がある。
来ていただいたお客様の顔と名前は忘れないという特技だ。
これも一人一人を大切に思う心が体得させたものなのだろう。

 最近お客様から言われた言葉がある。
「ここに来るとママから元気をもらえるのが嬉しいって。
この言葉は私自身も嬉しい。もっと頑張ろうって。
気が引き締まります。」と目を輝かせた。

 最後に中の町の活性化について聞くと「組合員もそうでない方も
中の町の行事には積極的に参加してほしいですね。
みんなで中の町を盛り上げていきましょう。」と話してくれた。


(次回はスナックイルカの仲宗根ふじ子ママを紹介します)

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